現場リーダー

受託や開発やリーダー以外の経験で学んだこと ~「DevLOVE関西 #180」

180回目のDevLOVE関西でお話をさせていただきました。2009年からの10年、組織を改善するために何をしてきたのか、自分の経験だけではなく、私たちのチームで取り組んでいる内容も盛り込みました。 当時、私は現場リーダーから部門のリーダーにかわったころで…

議事録を書くときに意識すべきこと

開発現場であってもそうでなくても議事録を書く機会は多いのですが、意外に役にたつ議事録を書くのは難しいものです。ということで、以下自著『プロジェクトを成功させる現場リーダーの技術』より議事録の書き方をまるっと引用。キーワードは「目的・課題・…

サムライの現場リーダー(後編)

「ITエンジニアのスキルアップ&人間力向上マガジン」ITエンジニアのキャリア開発のヒントVol.6「仕事の目的を考える」に、私のインタビュー記事が掲載されました。私は自分のキャリアに関しては、「しかるべき時に、しかるべき苦労をできた」という意味で、…

サムライの現場リーダー

「ITエンジニアのスキルアップ&人間力向上マガジン」ITエンジニアのキャリア開発のヒントVol.5「求められている役割を考える」に、私のインタビュー記事(前篇)が掲載されています。http://archive.mag2.com/0000262285/20090107080852000.html平鍋さんか…

プロジェクトファシリテーション同盟

平鍋さんによる、プロジェクトファシリテーションのふりかえり記事がアップされています。なんと講演回数90回!(私もそのうちの3、4回は参加しているはずです) 私の『現場リーダーの技術』は、よくプロジェクトファシリテーションの本であると紹介されるこ…

「不機嫌」というメッセージ 『不機嫌な職場〜なぜ社員同士で協力できないのか』を読んで

本書での「不機嫌」とは「協力できなくなった社員の関係」の象徴であり、その原因を大きく3つあげています。それぞれについて、私にとってなじみ深い中小の受託開発組織に当てはめて検証し、課題化してみます。 1.進む組織のタコツボ化 まず、効率化と成果…

チームのオーケストレーション

オーケストレーションというIT用語があります。5年ほど前、私はSOAの文脈で、オーケストレーションについて調査したことがありました。複数のサービスを協調して動作させ、より大きな目的を実現するサービスを実現するような考え方なのですが、今思えばバス…

リーダーの器についてあれこれ

器をrealloc 器は会社から昇進という形で急拡張することもあれば、仲間から認められて徐々に広がっていく場合もある。 前者の場合は器が一杯になるまでに相当の時間がかかる場合があり、それが器をさずかった者のストレスになることもある。しかし後者の場合…

誠実さは競争力

私はSI屋の競争力とは問題解決能力の質だと思います。納入するシステムというのは最も大きな問題解決の結果の一つに過ぎません。致命的なバグがでないからといって顧客満足が高くなるとはいえませんし、仕様書どおりに動くからといって高品質だといえるもの…

交渉力を身に付けるには

私は交渉ごとが苦手だと思ってます。というわけで、交渉術を勉強しようと本を読んだりしました。そして気がつかされたのは、必要なのは交渉「力」であって、そしてこの力はリーダーシップと強い関連があるというか、リーダーシップと交渉力は切り離せないと…

今回のふりかえりの工夫

ちょっとした工夫その1 デジタルとアナログの融合。タイムライン・オーバーレイ Excelでタイムラインのベースを書いてそれをプロジェクタで写し、その上に「嬉しかったこと」「悲しかったこと」「驚いたこと」の付箋紙を張ってもらいました。タイムラインは…

質問を活用しよう

Fujiwoさんらしい素晴らしい洞察だ。是非全文読もう。 どうやら、聴衆の方にもセッション自体の価値を上げる責任がある、と考えているようなのだ。特に感じたのが、よく質問をする、ということだ。セッションの後に、質問が何十分も途絶えない、ということが…

ニコニコレジュメ

お客さまとの定例進捗会にて、簡単にチームの状態を伝えたいときがあります。そんな時は、「ニコニコレジュメ」を使ってます。(全然ニコニコフェースマークではないのですが、名前は有名なニコニコカレンダーに倣いました)「晴」マークは良い状態。計画ど…

プロマネの覚悟

素直にうなずけます。 初めてのプロマネ時、私はまさしく↓でした。だから自分が気にしてることと、ステークホルダに突っ込まれたことに対応することに、プロジェクトのリソースを割り振っちゃうんです。ゴール達成に必要なことには振り向けない。そりゃ無理…

ちゃんと定時に帰る方法

どこのチームや組織でも、「定時退社日」を設けることは多いと思う。残業が定常化している業界ならではの取り組みだが、ぼくの個人的な経験からいくと、この取り組みが続くことはめったにない。*1 何故だろうか? そもそも一括契約の場合、リーダー(や営業…

課題図書とマインドマップ

再来週に参加予定セミナーの課題は、「上司の哲学を読んでマインドマップを書け」といもの。なかなか良い課題だと思う。だって、「感想を書け」とか「要旨をまとめろ」とかいうまとめかたの指定がない。 つまり、切り口は自分で考える必要があり、どのような…

ペアワークが効率的であることを実感した。

家族で温泉に行ってきました。そこで発見したのが、温泉地の定番パズル。(写真参照) よくありますよね。あのイライラするやつ。The-Tという商品名らしいです。最初は嫁さんとぼくがソロでチャレンジ。しかし全く解けず、そのうちどちらからともなくアイデ…

技術者に必要な態度とは

技術者に必要な態度は二つあると思う。 「技術の透過性」とは、お客様には使っている技術を意識させないこと。技術の制限をサービスの制限に対する言い訳として使わないこと。もちろん、技術には制限もあるし、向き不向きもある。例えばRuby言語やRailsフレ…

Re:現場にいないマネージャはメンバーをどうやって評価すべきか

先日のエントリに関して、メンバーから貴重なコメントをもらっていろいろと考えた。せっかくなので、内容をやや一般化して公開させてもらおう。 前回の、「ブログ等を通じた情報発信を通じて評価しよう」という趣旨に対して、以下の反応があった。 できれば…

現場にいないマネージャはメンバーをどうやって評価すべきか

今日面談したメンバーのY君に次のような宿題をもらった。ぼくはY君の上司ではあるが、プロジェクトマネージャではない、いわゆるラインマネージャなのだ。 現場にいないマネージャがどうやってメンバーを評価できるのか、考察してください。 うーん。難しい…

ソフトウェアサミットin福井とアジャイル合宿

縁あって、今週末に二つのイベントに参加した。金曜日は福井の技術者が集う「ソフトウェアサミット in 福井」 今回、県外から参加してくださった方々が「福井の技術者さん達はなんでこんなに熱いの!?」と口々に仰ってくださったのがとても印象的でした。(^…

母性的な中小SIer?

任天堂の岩田社長の描くビジョンは見事で、トップダウン&ロジカルな問題解決の見本である。是非リンク先をじっくりと読んで欲しい。http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/1206/kaigai324.htmしかし、実際SI文化圏の大多数をしめる中小のSIer/開発請負会…

「弱い」リーダーシップ

うちの会社では、毎年新年になるとその1年の目標を漢字一文字で表現するしきたりがある。今年ぼくが選んだのは、 「弱」 そう、「よわい」だ。 ぼくはどちらかというと強いリーダーシップを発揮したがる。だからこそ、現場リーダーとしてやって来れたわけだ…

最遅着手の原則

平鍋さんが興味深いシリーズを始められた。 また、例えばトヨタで「最遅着手」という原則がある。余裕があれば、ぎりぎりまで着手しない。変更による手戻りが発生したり、在庫をかかえたりするからだ。これは、Agileの「重要な決定をできるだけ遅らせる」こ…

メタ・ふりかえり

会社の年末大掃除。一人で1年間分のいろんなプロジェクトのふりかえり結果(KPTをはりつけたフリーボード)を整理しつつ、何か役に立つ傾向は見つからないかなぁ、とふりかえりのふりかえり(メタ・ふりかえり)を行ってみた。 皆には苦労かけたなぁ。とか、…

プロジェクトにおける安易でない精神論について

記事を読んで、なんとなく「おじさん受け」するだろうなぁ。という感想を持った。確かにスポーツ競技はメンタル面が重要なので、それを鍛えようという気持ちも理解できなくもないし、実際にそれで効果を上げている例もあるだろう。http://sports.yahoo.co.jp…

PMマシーン

もし優秀なプロマネの行動パターンを模したマシンを作り、箱に入れ、それをチューリングテストにかけたとする。これを「PMマシーン」とでも呼ぼう。さて、メンバーはプロジェクトに関する様々な相談をPMマシーンと行う。PMマンーンは、問題があれば目的・課…

議事録ドリブン会議

おお、ぼく以外にも議事録ドリブン会議を提唱している人がいる。 http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000056022,20338401,00.htm?ref=rss 鈴木氏は「会議とは、“議事録”を共同で作成する作業」と再定義し、参加者全員で議事録を完成させることを会議の…

チームのリズムについてのメモ

ぼくは、PFの中で、リズムを「行動の搬送波」と捉えている 平鍋さんは、ソフトウエア設計に関するリズムについて述べているので、直接は関係ないんだけども、現場リーダーをしていると「チームのリズム」にはかなり敏感になる。 「リズム」というのは、なん…

キックオフミーティングにおける「パーソナルナレーティブ」

開発チームのキックオフミーティングで、「プロジェクトチーム計画書」を使ってメンバーに期待感を伝えるのがぼくのやり方だ。 どうしたらシンプルに、ストレートにリーダーとしても期待感を伝えるか、いろいろ考えているが、とあるプロジェクトで新しいやり…