SIのゲームから逃れられるか

近所の人なんかに、どんな仕事をされているのかを聞かれるとちょっと困る。
そんなときは、いつも「パソコン関係の仕事です。」と、キーボードを触るジェスチャをして答えておく。
まあ、あながち間違ってはいないだろう。だいたい、一般の人にSIなんて言葉を使っても理解してもらえないし。
そう、私は一応SI業界の範疇に入る。SIといっても、ハードウエアや運用も含めたシステム一括に責任を負うようなことはむしろ少なくて、いわゆる受託でソフトウエアを開発することが多い。

つまり、kuranukiさんのおっしゃるところの「ディフェンシブな開発」を生業にしているわけだ。

ディフェンシブな開発とは、開発途上のリスクを計画上の時点でなるべく潰し、開発側に発生する利益分を減らさないような開発の進め方をすることを言っている。加えて、この場合、開発側はリスク分はなるべく多めに見積もり金額にいれようとしがちだ。

はい。こんな感じかも。
まあ、「下請けを買い叩く」ようなことはやってないつもりですが。
でも、

ディフェンシブであることは、多くの弊害をもたらしている。やはり見積もり金額でよーいドンの世界だと、プロジェクトの成功は能力や付加価値よりも運が重要な要素になってしまいがちだ。良い顧客がついたとか、高めの見積もり金額で受注できたとかで、プロジェクトの成否が変わってきて、どれだけ高い技術力があっても、顧客によってはプロジェクトがポシャる時は往々にしてある。また、このゲームのルールに従ってビジネスを続ける限り、会社の規模とか体力でしか大きな案件は取れず、小さな会社はサブコントラクターにしかなれないのである。

激しく同感。SIゲームのルールに沿っている限り、生半可な腕で独立しようとしても無駄なあがきで、気がついたら、ゲームの最後尾に(下請けの下請けの下請けの下請け・・として)くっついている金魚の糞になってしまう。
確かにもやもやした気持ちは残るが、ここで短気を起こして飛び出すのは止めたほうが良い。相当の自信を持って自分がやりたいことを言えない限りは。