会議の心得その1「持ち帰って検討します」

自分はなるべくなら、「持ち帰って検討云々」は言わないようにしている。そもそもの会議の目的からよほどおおきなズレや、想定外の提案がない限りは、想定結論を持ち込むからだ。

話は代わって、福井に向かう最終電車の中で久しぶりの友人に会った。なんでも夕食に立ち寄ったラーメン屋のとなりにその筋の業界の人が座っていて、根が小心者の彼はたいそう困ったそうだ。汁を飛ばして殴られたらどうしようだとか、コショウが飛んでくしゃみをさせてしまったらどうしようだとか、その人が吸っていたタバコにむせたのだが、気を使って咳払いができなかっただとか、ミニコントのような感じで傍から聞いてる分には面白かった。

で、その筋の人なのだが、またこれが大声で携帯電話でビジネスの話しをしてて、隣に座った友人にも話しの内容が聞こえたらしい。

「○○組から出て行けってことか?
だの
「縄張りのことなら若頭に聞け」
だの、ドラマのセリフ顔負けなんだけども、その中で、
「ごちゃごちゃもめそうになったら、持ち帰って検討し、回答することにしろ。」
などといった会話があったらしい。
あちらの世界でも持ち帰って検討することがあるんだなぁ。と妙に感慨深かったのだが、多分あの筋の人たちは、交渉ばっかりしてるんですもんね。

話を元に戻すと、「持ち帰って検討する」をやってしまうと、プロジェクトなり商談のスピードが失われるのが問題だと思っている。もちろん、いったん熱を冷ますという意味では良いとは思うのだけど、特に現場リーダーが参加するようなプロジェクトの会議では、あまり使っても良いケースが思い当たらない。
現場リーダーは、持ち帰って検討していては遅すぎる。あらかじめ会議の目的と想定される結論や、もめた場合の落としどころは頭に入れて会議に臨むべし。