自分は信じない、人を信じる。

ぼくはプロデューサーという仕事のなんたるか良くわかってはいないけど、なんとなく自分の仕事上のゴールは、リーダーというよりは、プロデューサーなんだろうという気持ちを持っている。
ジブリの鈴木さんは、プロデューサーの中でも抜群のプロフェッショナルだと思っていたので、久しぶりにじっくりとテレビ番組を見た。

http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/2006/04/post_2f50.html

「自分は信じない、人を信じる。」

鈴木さんは、まずはしっかり自分の考えをもって(紙に書き残して)それから、いろんな人に話しを聞いて回るそう。そして、最後に自分の書いた紙を見直すと、自分の考えと、他人の考えのマッピングや、整合性や、あらたな気付きが得られるそうだ。「船頭多くして船山に上る」は、だから鈴木さんには当てはまらない。
「自分は信じない」とは、今のぼくの立場と実力では決して言えない言葉。しかしこれは、ソフトウエア受託開発(SI)という業態に自分のリーダーシップを最適化してる結果なのだろうとも思う。つまり、

  • 「成功する」ではなく「失敗しない」マネジメント

であり、つまりそれは、

  • 「攻め」よりは「守り」

であるから、結果的に、

が型になっている。それはそれで間違いではないとは思ってはいるけれども、鈴木さんとそのスタッフに何かうらやましさを感じたのも事実。

もう一つ、若い人をぎりぎりまで追い込む場面もあって、それも印象的だった。ぼくは、人を追い込むのが得意ではなくて、だから嫌われもしないんだけど、大きな成果と成長を与えてやることもできない。自分のリーダーシップの課題と、自分の中にあるある種の渇望を大いに感じた良い番組でした。