武士と武将
第2回Object-Oneでご一緒させていただいた、けだまさんからリーダー本の書評をいただきました。ありがとうございます。
http://oojiboo.net/oojiboo/blog/archives/2006/04/post_57.html
著者の描くリーダー像は、どちらかというと熱血漢タイプ。メンバーを巻き込んで一緒に戦う武士のようです。
けだまさんに見抜かれてしまったように、ぼく自身はどうにも熱血漢タイプなので、本で描いたリーダー像も熱血漢になってしまった模様。でも、武士といってもらえるとちょっと嬉しい。というのは、理想の生き様としてサムライというのはかなり近い。
現場では、リーダーはかなりのストレスにさらされることも多い。そんな時、周りに当り散らさず・腐らず、それでいてチームを円滑に動かす態度を”ビジュアルイメージ”で表現するならば、
「武士は食わねど高楊枝」
少し本来の意味とは違うので、あくまで”ビジュアルイメージ”なのです。辛い現場で、メンバーの前では弱音を吐かない/吐けないリーダーと、満腹なふりをして爪楊枝を加える貧しく気高い武士の姿を重ねて想像してください。
これは、けだまさんが仰る理想のリーダー像スタイルになんとなくかぶる。
ちなみに、私が描く理想のリーダー像はこんな感じです。
↓
・脇役に徹してメンバーが活躍できるように全力を尽くす
・メンバーを信頼して任せる
・最後は自分で責任をとる
・メンバーから一目おかれるだけの技術or知識を持っている
まず、刀(技術・知識)を持ってこそ武士なのは当然として、その上で、自分は腹ペコでもメンバーに譲って高楊枝(脇役に徹する)。そして、いつでも切腹の覚悟。(メンバーを信頼し最後は責任をとる)
しかし、この態度を続けるには、実は熱血な性根だけではなく、適切な状況判断を可能とする冷静さやある種の腹黒さとそれらを裏打ちする技術が必要であって、そういう面では、武士というよりは、武将の側面が必要。そして、武士は武将ではないが武将は武士でもある。現場リーダーは、武士と武将の立場・視点を自在に行き来できる感覚と技術を身に付けることが大事で、本のタイトルが「現場リーダーの技術」であるのもそういう意味合いなのです。