「計画力」を強くする
著者の加藤昭吉さんは計画技法の第一人者。本書は「計画力」強化プログラムであり、リーダー・マネージャが身につけるべき思考フレームワークとチェックポイントを分かりやすく説明してあります。
加藤さんによれば、計画が失敗する理由は以下の九つ。
- 計画の目的・目標がはっきりしていない
- 頭の中だけで組み立てた計画になっている
- 状況判断を誤って計画している
- 目先の問題解決を積み重ねただけの計画になっている
- 複数の計画案から選び抜かれていない
- 計画通り実行する熱意に欠けている
- 計画実行の勘所をはずしている
- "終わり"からの逆算ができていない
- 計画の適切なフォローアップができていない
1番、4番に関しては特に同感です。日本人の「とりあえず」という口癖に象徴される、目の前の問題に一つずつ対応するやりかた、それを絶対的に悪いとは言いませんが、計画を一から作って、それを完遂するには不向きです。「人は目標を求める生き物」であり、最終的にどの方向に行きたいかは、リーダーが指し示す必要があります。やっぱり、目的・目標は大事ですね。
また、計画実行のポイントとして「計画の人間的側面に配慮すること」も挙げられていて、
緻密すぎる計画は関係さの参加意識を低下させて、力量を発揮する余地をせばめてしまいます。
とのこと。私も不安なとき、ついつい緻密化してしまうことあります。とっても共感できました。
他にも色々と腹に落ちる事が簡潔に書かれてあります。リーダーなら絶対読んで損は無いですよ。オススメ。
「計画力」を強くする―あなたの計画はなぜ挫折するか (ブルーバックス)
- 作者: 加藤昭吉
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/05/18
- メディア: 新書
- 購入: 5人 クリック: 38回
- この商品を含むブログ (33件) を見る