アウトプットする、ということ。

オブジェクト倶楽部のイベントに参加いただいたid:u_1rohさんの感覚は、私にも良く分かります。

今はもう、平鍋さんとは直接お会いするようになり、気さくで人間味のある「ふつうにスゴイ人」として接するようになった。これはもちろん、僕の中で平鍋さんの地位が下がったというわけでは、断じてない。なんていうか、きちんと人物に「焦点が合った」感じ。自分の視野に、自分の被写界深度に、きちんと対象を捉えられた感覚。

この感覚を得て以来、僕は以前よりも自然体でいられるようになった気がしている。

この業界にいると、意外に身近に「ふつうにスゴイ」人たちがいることに気がつかされます。ブログや紙面でしか接点がない人と、実際に話せる機会がとても多いのです。オブジェクト倶楽部のイベントも、実はそんな場になっているな、と感じます。スタッフの立場でワールドカフェで楽しそうに会話する人たちを見ると、すごく楽しい気持ちになるのです。そこでの会話を通じて「焦点が合う」感じ。
ただ、このような「ふつうにスゴイ」人たちと「ふつうに深い話」をするには、自分の成果をアウトプットし続け、社会や業界に貢献し続ける覚悟と行動が必要だと強く感じます。羽生さんがWEB+DBイベントで「アウトプットせよ」とおっしゃっていましたが、まさにそれです。
まず、本業のビジネスでのアウトプットが求められます。プロジェクトを成功させ、顧客満足を勝ち取らなくてはいけません。利益やその源泉であるノウハウはアウトプットです。エンジニアであっても、その意識を持たないといけない。チームの成果に貢献しなくてはいけない。
そしてもう一つ、業界に対するアウトプットもあります。エンジニアとして一番見えやすいアウトプットは、何かサービスを公開したり、コードを書いてリリースしたり、オープンソースコミュニティーを通じて業界に貢献することでしょう。あとはBlogで知見をオープンにしたり、執筆したり、いろいろと貢献できることはあります。

私も悩みます。自分はどういう形で今後この業界に貢献できるのか。アウトプットできるのか。そして今自分ができる行動は、「現場リーダーとして、マネージャとして、自分の得た経験と知識を時には一般化し、時には生で公開し、世のプロジェクトの成功に貢献すること」だと再認識しました。来年は出版も控えていますし、もっと人前で話したり、Blogもたくさん書きます。そしてそれを自分の自然体にしたい。

と、宣言したくなるモチベーションを得た貴重なイベント2連荘でした。

・・もちょっと続けます。

アウトプットを出し続けるには、目標と行動とフィードバックが要りますが、もう一つ、チャンスを逃さないために勇気が大事です。
リーダー本出版のきっかけとなった@ITの記事は、実は平鍋さんの「誰か書かない?」との呼びかけに勇気を出して手を挙げたことからスタートしたのです。そして「いつか自分の考えを書籍で世に問いたい」という目標を達成することに繋がりました。
あの時、「俺なんて・・」とか「今忙しいからなぁ・・」と躊躇していたら違う自分になっていたでしょうね。