交渉と小さなサービスの差

先週末新車を購入しました。
トヨタのノアとヴォクシーで迷いました。(この2台はほとんど同じ性能・値段で、違いはデザインだけなのです)最終的には家族とも相談しノアに決めたのですが、その過程では色々な気付きがありました。

交渉の楽しさ

車を買うのに値引き交渉はつき物です。
私は交渉ごとがあまり得意ではないのですが、今回は一応、作戦を立てて臨みました。1月から3月は自動車販売会社の決算前なので一番お安く買える時期です。なので値切りはしやすいですし、ノアとヴォクシーは競わせやすいので、その面でも有利でしょう。
とはいえ、とことんまで粘るつもりもありません。3月には今乗ってる車の車検が切れます。どっちみちそれまでには買うつもりでしたし、早く新車に乗りたい気持ちもあります。
なんだかんだで、結果的には自分なりに納得できた交渉で、楽しい買い物でした。買い物以外の交渉にも役立つと思ったので、今回意識したポイントを書き残しておきます。

ペースは交代交代

一方的に相手のペースに引きづられてはいけません。が、一方的に自分のペースだけで進めても気持ちよくありません。野球と同じで攻撃と守備が繰り返されるぐらいがちょうど良い気がします。ぐっと値切って相手の出方を待ち、良い具合に提案してくれた場合は、少しオプション買い足してもいいかな、といった感じです。

要求はズバッと

もじもじせず、要求をはっきりと切り出します。奥ゆかしく、まわりくどくてもあんまりいいことはありません。これは交渉時間短縮にも有効。営業さんからすれば、安くして欲しいのはわかってるし、こちらからすれば、買って欲しいことはわかりますから。

具体的なコミットメントを引き出す

数字を聞き出しましょう。営業さんの腹のすわり具合も重要。「上司に云々」とか、ごまかしごましする人はいまいち。売りたい!、という気持ちが伝わると、こちらとしても感じるところがあるものです。

リスクは折半

今回、成約直前にちょっとした見積り漏れがありました。頼んだと思ったスノータイヤが入っていなかったのです。こちらとしてはコミットした金額しか払うつもりはなかったのですが、結果的には折半となりました。当方にもきっちり確認しなかった落ち度はありますから、変にゴネません。お互いこれから長い付き合いになりますから、気持ちよく印鑑押したいものです。

ちょっとしたサービスの差

もう一つ、ディーラーの店舗で営業さんの話を聞きながら考えてました。ちょっとした部分にサービスの差は見えるな、と。
例えばコーヒー。私の購入したディーラーさんのドリンクメニューには、「ブルーマウンテン」「キリマンジャロ」「モカ」など、バラエティがありました。一方、「コーヒー」しかないディーラーさんもたくさんあります。もちろん、これだけで車を決めることはありません。車の魅力と予算が合うところで買うのです。ただ、まったく同じ条件だったら、キリマンジャロがある店を選ぶでしょうね。*1

実力+サービスが大事

ちょっとしたサービスの差ってのは実はでかいです。これはソフトウエア開発という仕事でも同じことでしょう。
先日の三連休の最終日、私は出張でお客さまと打ち合わせだったのですが、お客さまから「休日に来ていただいてありがとうございます。いちばん対応良かったです」と言っていただけました。別に休日出張してポイント稼ごうと思ったわけではないのです。どうしても打ち合わせをして話を進めたかっただけですから。ただ、結果的にお客さまにはほんの少しだけ良い印象を与えることができたかもしれません。
しかし、コーヒーだけで車を選ばないように、サービス精神だけで開発者としての全てが評価されるわけではありません。さきほどのお客さまも、私のチームの実力を評価してくださっているからこそ、ちょっとしたサービスも積極的に評価してくださるのです。

*1:あと、子供たちをひきつける工夫も大事です。どの店にもおもちゃコーナーはありますが、たまたま私のいった時にはミニカープレゼントがありまして、これでけっこう子供のハートを掴んだかもしれません。