チームのオーケストレーション

オーケストレーションというIT用語があります。5年ほど前、私はSOAの文脈で、オーケストレーションについて調査したことがありました。複数のサービスを協調して動作させ、より大きな目的を実現するサービスを実現するような考え方なのですが、今思えばバスワードで、現在はあまり聞かなくなりました。
しかし今、オーケストレーションという言葉は違う意味で響いてきます。昨日テレビで、「耳をすませば」を見ていました。主人公の少女が歌い、少年がバイオリンを弾きます。そこに、少年のおじいさんとその音楽仲間が自然に加わり、ちょっとしたセッションになります。とても素敵なシーンだと感じました。
なぜか?私が感じる理由の一つは、そこにセッションを主導する指揮者がいなかったことです。5人の楽隊はめいめいが自分のパートを楽しげに演奏し、すごく自然な感じで、セッションをと成し遂げました。
私が今理想だと思うプロジェクトチームが醸し出すであろう雰囲気にとても近いのです。指揮者はおらず、個々のパートが自律的に演奏し、アイコンタクトと微笑みだけで、演奏を続けることができる。少々の間違いがあってもいいじゃないか。アレンジとアドリブで乗り切ることができる。きっとこんなチームは強い。これがチームの協調、つまりオーケストレーションだと思います。

そしてこのようなチームを作るには、リーダー自らも行動し、時には間違えても、「間違えても前に進めるならいいんだよ」って教えてあげる。間違いから学習し、メンバーにチームの目指す姿を自然な形で伝えていけばよいのです。