『Word再入門講座』は役に立つしおもろい

amazonから届いたばかりの『Word再入門講座』を読みながら、私が今まで作ったWord文書のうち、お客さまからあまり評判のよろしくないものを作り直してみる。「レイアウトがちょっとねぇ。(ア)の次の本文の位置、前過ぎません?」と、段落とぶら下げインデントがいまいちな点を指摘されていたものだ。
10分後、納得のいくレイアウトが決まった。「なんだ、そういうことだったのかぁ。」アウトラインに見出し用のスタイルを結びつけ、「次の段落のスタイル」に、アウトラインレベルに応じた(インデントを調整した)本文用スタイルを設定すればいい。
結局のところ自分がWordの流儀に慣れていなかったし、理解しようともしてなかったことに気が付く。OASYS長かったからなぁ。と言い訳しつつ、不思議にWord弄りが楽しいことに気がつき始める。いつかどこかで味わった感覚だ。HTMLでスタイルシートを覚え始めたころに、そしてemacsを使い始めたころの感覚にどこか似る、「弄繰り回す」感覚。そういえば、著者の佐藤さんってemacs大好きだったよなぁ。

エンジニアのためのWord再入門講座 美しくメンテナンス性の高い開発ドキュメントの作り方

エンジニアのためのWord再入門講座 美しくメンテナンス性の高い開発ドキュメントの作り方

と、私のように、手元にあるいけてないWord文章レイアウトをリファクタリングしながら進めるのが手っ取り早く役に立つ読み方です。スタイルの詳細な説明だけでなく、表や図表の賢い使い方も説明されています。(Wordの表でExcelのように計算ができること知ってました?)

そしてもう一つ、本書は実践書でありながら、プログラマ向けの読み物でもあるのです。佐藤さんの「プロ意識」が随所に溢れ出ており、頭から読み込んでみるのも楽しいです。

「編集領域の1行は血の1行」といった心がけで臨んでください。

など、これはもはや武道に通じるものがあります。
特にプログラマに大推薦できる一冊です。