35歳で定年を迎えて学んだ5つのこと

僕も気がついたら35歳で「定年」を迎えていました。つまりソフトウェア開発現場の第一線からは退き管理職になったのです。あれからいろいろ勉強させてもらいました。これから先どういうキャリアを歩むにせよ、プラスになる経験です。そこで今日は、僕が35歳からの2年弱で学んだことについて書きます。

技術者とのポインタをたくさん持つこと

技術的興味は失っていないし、今でも現場に戻れるとは思います。でも、実際にそれをしちゃいけない。「伝家の宝刀」のことは忘れました。社内外問わず、自分よりもっと技術的に優秀でかつ、好きな人とのポインタを持つことのほうが重要です。

「いまここにいない人」のことまで考えること

今ここにあるプロジェクトの成功を目標とする現場リーダーとも違い、管理職というのは組織の先々のことを考えなくてはいけません。つまり、自分が理想とする組織に必要な人間は自分で育てるなり、どこかからひっぱてくるなりするしかない。誰かが与えてくれるものではないのです。

気持ちの切り替えを早くすること

自分の悩みがメンバーに悪い影響を及ぼしてはいけません。また同様に、メンバーの悩みを抱えこみすぎてもいけません。もって生まれた性格はともあれ、気持ちをポジティブに切り替えるための訓練が必要です。僕の場合、体を動かし血をめぐらすと気持ちの切り替えがしやすいことに気がつきました。

アクティブに「待つ」こと

人間相手のことですから、うまくいくかどうかの結果がすぐにはでません。1週間・1ヶ月・1年先かもしれないのです。テストとコードを書いてデバッグしてOK!というわけにはいきません。辛抱強く待つことも必要です。ただ、何もせずに「たまたま」うまくいく事を待っていてはいけません。自分の責任で行動し、その結果は待つしかないこともあるということなのです。

原則に縛られすぎてはいけないこと

管理職は時間的には自由度が高い役割です。その分、自分の行動を「パターン」にはめたくなります。原則やプラクティスは確かに重要ですが、気がつくとそれらの型にはまることで楽をしたい自分に気がつくはずです。誰かの決めた原則に縛られすぎてはいけません。一旦そこから自由になれること、それが今、僕が目指すところです。