マインドマップでこどもに読みやすい作文を書かせる

今日、あまりにも息子の日記が読みにくかったので書き直しをさせました。とはいえ、頭ごなしにやり直しを命じてはダメです。ますます苦手意識を植え付けてしまいます。
しょせんは400文字の日記ですから、詰め込みすぎても仕方ありません。そこで、「簡単に、読みやすく楽しい日記が書ける方法」を教えてみました。「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教える」ってやつですね。なかなかうまくいったので、同じ悩みを持つ親御さんは参考にしてください。
今回気をつけたポイントは次の3つ。

  • なるべく、親は口出ししないこと
  • 文章の出来不出来よりは、読みやすく楽しい日記に仕上げること
  • あまり時間をかけずに書けること

実施ステップは次の3つ。30分で仕上げるのが目標です。

  • インタビュー
  • 構成作り
  • 清書

準備物
作文帳以外に次のものを用意させましょう。

  • 白い紙
  • ペン(最低2色)

では、早速「インタビューステップ」からはじめましょう。

インタビュー

こどもの作文の典型は次のようなものです。

  1. やったことの羅列
  2. 紋切り型の締め
  3. (感想文の場合)あらすじだけ

これは、書き方がわからないのではなく、うまく出来事と感情を結びつけられていないだけなのです。テクニックを身につける前に、気持の整理の仕方を教えてあげましょう。実はこどもはそれを表現できないだけで、心の中では楽しかったことやワクワクしたことなど、感情の記憶はしっかりのこっています。
まずは、感情を引き出しすために、こどもと話をします。まずは対面で話し合うのですが、もちろん慣れてくれば、こどもが一人でこのステップをこなすことになります。
「何が一番楽しかった?」
「その時どうおもった?」
「暑かったの?」
など、具体的な話をしてみましょう。これはいわば、作文を書くにあたってのウォーミングアップです。

構成作り

読みやすい文章には構成が必要です。しかし、いきなり書きだしても、こどもには書きながら構成を組み立てることが難しいのです。そこで、構成案兼下書きとして、次のようなものを書かせます。

これはおなじみマインドマップです。いきなりこどもに書かせるが厳しいのであれば、親がインタビューをしながら進めていきます(私も今回そうしました)。特に次の点を意識させるとよいでしょう。

キーワードだけ書かせる

マインドマップですから、長い文章ではなく短いキ−ワードで書かせます。文章を書かなくてすむのは、こどもにとっても取っつき易いはずです。

読み手を意識させる

宿題の読み手はずばり「先生」です。「先生が読んでいて面白いと思うかな?」といった指摘をしながら、キーワードを選んでいきます。読み手を意識させることにより、その人(ここでは先生)がすでに十分知っていることを冗長に書いてしまうことを防ぐこともできます。

切り口は3つにする

いつもというわけにはいきませんが、切り口は3つあるとよいでしょう。特に感想文の場合、「あらすじ」以外の切り口を二つ考えさせることによって、わかりやすく楽しいものになります。たとえば、息子の今日の宿題は「学校で見に行った劇団四季ミュージカルの感想」ですが、切り口としては、1)会場のこと、2)劇団四季のこと、3)お話のこと、の3つに分けました。今回は私が3つの切り口を教えたのですが、慣れてくれば自分でも切り出せるはずです。

清書

マインドマップが書ければ下書きは完了です。
ここまでくれば、あとは作文帳なり原稿用紙に書いていくのですが、その前に、前述した3つの切り口をどのような順番で書くか決めます。写真に赤ペンで1・2・3と丸を書いてありますが、それは清書に書く順番なのです。
このように書く順番をあらかじめ決めてしまうことで、悩んで手が止まることも減り、短い時間で仕上げることができます。うちの子も、15分程度で清書を終わらすことができました。(昨晩はだらだら1時間以上書いてましたが。。^_^;)

締めもマインドマップから拾う

「楽しかったです。また○○したいです。」といった紋切り型の締めをやめさせるのは難しいです。しかし、ここでもマインドマップが助けになることがあります。構成案に書いたキーワードのうち、清書には使えなかったものが残ることがあります。「3つの切り口」にはおさまらない感想や気づきを、締めに使うことで、いつもとはちょっと違った印象にすることができます。今回は「ミュージカルを初めて見た」というキーワードを膨らませ締めに使いました。

書き終わったら

こどもに読みなおしをさせて終了です。マインドマップは次に書くときのヒントに使えるので、捨てずにとっておきましょう。