終わった後にも学べるRSGT

今年もRSGTに参加してきました。オンラインではありましたが、充実した三日間でした。

個人的には、今回のRSGTの中心テーマは「システムを変えることにチャレンジしよう!」だったと思っています(自身の登壇内容が自治体というシステムの変革であったというバイアスもあるかもです。参加したセッションも主にシステムやその変革に関係するものを選びました)。
キーノートで、Lyssaさんは個人そして世界を、岩瀬さんは大企業を変えることの意義についてお話をされていましたね。特に岩瀬さんのクロージングは、扱っているシステムのスケールは違えど共感する部分がとても多く、モチベーションを大いに刺激されました。

モチベーションだけではもったいない

ただ、せっかくの機会なので、モチベーション上げるだけでなく具体的に自身の活動に活かしたいところです。

そう思いながら、Twitterで#RSGT2023を追っていたところ、外部の助言が組織変革をもたらしやすいかシミュレーションして考察する、ゆのんさんの2018年の記事を見つけて興奮しました。すごく面白い!

記事でも紹介されていた「群衆の英知または狂気」を自分で試してみるとこれがまた面白い。シミュレーターとしては学習用のシンプルなものですが、イメージをつかんだり、自分なりの仮説に自信を持つには十分有意義でした。そして何よりUXが素晴らしく楽しいですね。

学んだことを自分の仕事に活かす

さっそく、ネットワークの組み方や情報概念の複雑さがどのような影響を与えるのか、自分が関わっている自治体をイメージしながらシミュレーションしてみました。以降少しだけ雰囲気をお伝えできればと思います。

情報の感染源(真ん中上)から、窓口を通じて伝える場合(左上)、直接マンツーで伝える場合(左下)、グループ内部の大半とつながって伝える場合(右下)をイメージしています。

閾値が低い場合は情報伝搬しやすい

このネットワークで各人の閾値を低めに、つまり情報を比較的信じやすい設定にしてみたところ、隅々まで情報が伝搬する結果となりました。

次に、同じネットワークでも閾値を上げると、左上と右下は到達できないエリアが出てきました。右下は、いわゆる集団浅慮が発生しているとみなせそうです。

閾値を高め(35%)にすると伝搬しない箇所が出てくる

最後に、左上の窓口経由で伝達していた部分にネットワークを一本だけ足して、橋渡しを厚めにすることで、やや高めの閾値でも伝搬することが確認できました。ちなみに、この部分の構造は高浜町での私と担当の方々との関係性に相似しており納得感があります。

複雑な概念を伝える場合には、スモールネットワーク化と橋渡し役が大切

なぜこんなことをやってみたかというと…、実はDay3終了直後に自治体の方との打ち合わせがあり、まさに、「やや複雑な概念(ぼやかしてますが、情報システム標準化にかかわることです)を広く複数の市町の方に伝えるためにどうするか」ということを考えていたのでした。

対象が多く、私もすべてには関われない中で、いかに県や各市町のキーマンとの関係を作り、どのような内容のコンテンツを準備すると良いか、自分の中で仮説を持つことができました。実際にこの通りやってうまくいくかはわかりませんが、簡易的とはいえ理論的な根拠を自分の中に持てるのは大きいです。

コミュニティの醍醐味

こうして、イベント当日だけでなく、終わった後でも深ぼって学べるのが、コミュニティの歴史というか奥深さというか、ネットワークの素晴らしさですね。改めて実感しました。

最後になりますがお礼を。今回は急遽オンライン参加に変更を余儀なくされたのですが、ノベルティの発送などスムーズに対応いただきました。また、オンラインでのOST進行もスムーズで、むちゃ楽しくて、全体的に体験は損なわれませんでした。諸々含めてスタッフの皆さまいつもありがとうございます。でも、次こそは現地に行く!

ちなみに私の発表スライドはこちらとなります。自治体のDX支援にもアジャイルで学んだことは役立ちます。

www.docswell.com