渡辺メソッドはLTの「アクロイド殺し」だ

今年も無事、オブジェクト倶楽部夏イベントが終了しました。ご来場いただいた皆様、ありがとうございます。おかげで素敵な時間をすごせました。
さて、感想はいろいろありますが、まずは恒例のLTでベストトーカー賞をもぎ取った「渡辺メソッド」に言及しないわけにはいきません。
私が始めて渡辺メソッドを知ったのは大阪で行われたお花見勉強会でのことです。お花見という異様なシチュエーションの中、異次元の面白さとショックを味わいました。

アクロイド殺しとメタ視点

私は渡辺メソッドをLTにおける「アクロイド殺し」だと感じました。アクロイド殺しとは、アガサ・クリスティによる名作であり、問題作です。作品の詳細には触れませんが、渡辺メソッドとの共通点は「メタ視点」です。どちらも顧客を裏切るために、メタレベルでの仕掛けがあるのです。自己言及的なLTは今までもありましたが、それはあくまでLTトーカーに対するものであり、作品世界そのものに関するメタ構造は類を見ません。
そしてそれがゆえに、「同じ手は二度は使いにくい」という共通点もありますし、フェアかアンフェアかで意見が分かれる部分も似ています。

LTはコンテキスト勝負

opakenさんのブログを読むと、その用意周到さとチャレンジスピリッツには尊敬の念すら感じます。関西のネタが関東に通用するか?確かに悩むべき問題であり、だからこそ挑戦したopaken&世界のナベヒロはすごい。
確かにオブラブのLTは技術ネタがベストを取ったことはなく、「インパクトと楽しさ」が決め手になる傾向があります。異端のようでありながら、実はオブラブという場と歴史というコンテキストに沿っていた、というのも勝因でしょう。LTに限らずプレゼンは場の雰囲気にいかにマッチさせるかがポイントになります。社内のプレゼンでベタな内輪ネタを盛り込むとうまくいくのもそのせいでしょう。

渡辺メソッドの実物を見たい方は

↓こちらから。
http://gadget.cre8system.jp/cat77/ltlt.html