受託にイノベーションは必要ない

やはり受託からイノベーションは生まれない

おっしゃるとおり、受託からイノベーションは生まれません。受託はイノベーションを目的として行うものではありませんし、イノベーションが必要条件でもありません。
私も遠い昔に自社プロダクトの開発に携わっていたことがありますが、結果は言わずもがなです。投資が続かなくなった時点で開発はストップであり、しかしそれは受託メインの会社では正しい判断でしょう。
プロダクトを開発するには、技術者(や営業)&経営者全てに徹底した死に物狂いさと現実直視感が必要です。おそらく、(特に日本では)このようなヒリヒリした感覚の中からしイノベーションは生まれません。ビジネスの課題と技術の課題が密接にリンクし、現場の熱と経営の覚悟が合わさった時に、イノベーションが待望され、そして生まれるんだと思います。

私は受託(SI)の文化と、プロダクト開発の文化は全く別物であり、同じ道具を使いながら違うサービスを提供する、理容室と美容院のような関係だと思っています。どちらが良い悪いというのはありませんし、よく言われるIT業界の構造問題はまた別の話です。

受託は守りの開発ですが、それはそれで成功させなくてはいけないし、簡単ではありません。まずはプロジェクトを成功させること、それが重要で、そのために日々色々と試行錯誤をするのです。