クワガタブリードは究極の趣味

『受託開発の極意』のプロフィールでも書いてますが、私の趣味は「キングオブホビー」、クワガタのブリードです。
先週末、待望のオオクワの「割り出し」をしました。割り出しとは、クワガタの幼虫を産卵木から取り出す行為のことであり、ブリーダーがもっともワクワクする瞬間の一つです。(もう一つはもちろん羽化)

左上の画像は産卵木、メスに齧られまくってボロボロ。ここまで齧られてれば、ほぼ産卵されています。産卵セットに投入してから約1ヶ月でこの状態に。
右上は産卵木中の幼虫。産卵木を手で裂きながら幼虫を探していきます。幼虫は生まれてからしばらくすると産卵木から抜け出し、飼育ケースのそこのほうに集まってくるのですが、まだ若い幼虫は産卵木に留まっています。
左下は卵。このように卵を見つけることもあります。産卵の時期によって当然孵化する時期も違いますからね。
右下は菌糸瓶に投入した幼虫。今回は全部で約30匹の国産オオクワ、20匹のホーペ(中国オオクワ)の幼虫を菌糸瓶に。全工程約2時間、あっという間に時間が経ちます。
こうして菌糸瓶にセットした幼虫たちは1年も経つと成虫になります。ほぼ9割方は無事に羽化しますので、数年間もこの趣味を続けると家がムシだらけになるのです。

ブリードって、どれくらいお金がかかるの?

菌糸瓶は安いもので単価250円ほど。成虫になるまでに1匹あたり3本必要ですから、年間750円。今年は約70匹ほど育てる予定なので、750 * 70で52,500円。これに加え、成虫の飼育にはエサとなるゼリーと管理用のマットなどが必要で、これでざっと年間10,000円程度必要。ということで、通年で100匹以上飼おうと思うと、6万から8万円程度必要です。

オオクワって高いんでしょ?売れば儲かるんでは?

相当大きかったりあごが太かったりしないとたいして値段はつきません。オオクワはもっとも育てやすい種類の一つで、随分手ごろに売り買いされているのです。(もっとも「血統もの」は高いんですけど)

無駄こそが趣味の醍醐味

このようにある意味ブリードは無駄の塊なのですが、そもそも趣味というのは無駄がつき物なのです。ただ育て、しかも羽化という結果を出すのに1年も待たなくてはいけない。成虫になったらなったで、二日に一度はエサのゼリーを取り替える日々。でも、クワガタは犬みたいになつきませんからね。ただ、経験を積むことによって格段に技術が向上することを実感できますよ。これぞ、趣味の醍醐味なのです。